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ブログ 2017年6月 2ページ目

スキンケア基礎知識Vol-8 「保湿・収れん化粧水」

 
スキンケア基礎知識Vol-8「保湿化粧水と収れん化粧水」

(以下引用)

 保湿化粧水(柔軟化化粧水)は、皮膚の柔軟と目的とした化粧水で、モイスチャーローションあるいはエモリエントローションと呼ばれ、最も広く使われています。保湿効果を高めるために、アミノ酸やヒアルロン酸、コラーゲンなど多くの保湿成分が使われています。
 アルカリ性のほうが柔軟効果は高いですが、昨今の主流は皮膚表面のphに合せて5.5~6.5程度の弱酸性に調整されています。
 収れん化粧水は、一般的に皮膚をひきしめ、過剰な皮脂や汗の分泌を抑制する作用のある化粧水です。phは酸性で、肌のひきしめ成分の収れん剤のほか、清涼感を与えるためにアルコール(エタノール)の量が多く配合されています。
 一般的にさっぱりしていることから、脂性の人や夏向きの化粧水で、近年では「皮脂分泌を抑制、化粧崩れを防ぐ」と、より目的を明確にした化粧水へと変化しています。
 一般的名称も、収れんを意味するアストリンゼントローションから、トーニングローションと呼ばれるようになっています。

(引用終り)

 以上のような2つのカテゴリー別の化粧水があるのですが、いずれにしても水分が全体の90~95%含有されているので、僕としてはスキンケアの効果があまり期待できないと思っています。
 保湿化粧水の機能成分であるヒアルロン酸は、法律により全体の1%未満の含有率と定められていますし、多分アミノ酸やコラージュゲンもその程度しか含有されていないでしょう。そうであれば、化粧水をやめて最初から美容液からスタートしたほうが良いのではないかと考えています。

 美容液とは、化粧水と異なり粘度が高く、保湿機能と共にクリームや乳液のようなエモリエント(柔軟)機能を合わせ持っているものなのです。つまり、化粧水と美容液を両方使用されている方は、保湿行為をわざわざ2回繰り返されているのではないのでしょうか?勿体ない気がします。

 次回は、「乳液とクリームの役割」について

スキンケア基礎知識Vol-7 「弱酸性の洗顔料の安全性」

スキンケア基礎知識Vol-7「弱酸性の洗顔料の安全性」

 (以下引用)

 皮膚のph(ピーエイチ)とは、皮膚そのもののphではなく、皮膚の表面を薄く覆っている皮脂膜のものを指します。皮脂膜はph4.5~6.5の弱酸性に保たれ、細菌などの増殖を抑える作用があります。肌がアルカリ性に傾くと、バリア機能が低下し、細菌が増殖しやすくなり、外的な刺激を受けやすくなります。
 このように皮脂膜が弱酸性なので、化粧品の多くは肌と同じ弱酸性につくられています。しかし、石けんなどの洗顔料は洗浄力が必要なので、弱アルカリ性が多いのです。
 弱アルカリ性の洗顔料で洗うと、その直後の肌はややアルカリ性になりますが、肌本来の力(アルカリ中和能)で弱酸性に戻るので、アルカリ性の洗顔料が肌に悪い影響を与えることはありません。
 弱酸性は肌にやさしい条件の一つですが、弱酸性だからすべて良いというわけではありません。肌質や肌の悩み、そして好みなどから、自分に合った洗顔料を選んでください。
 いずれにしろ、どんな洗顔料を使っても、すすぎが不十分ですと、肌にダメージとなります。洗顔料を肌に残さないようにすすぎは念入りに行いましょう。

 (引用終り)

 この中での注意点としては、「洗顔料を肌に残さないようにすすぎは念入りに」とありますが、皮脂膜を全て取り除くような念入りさではなく、洗顔料を取り除くという意味で取っていただきたいですね。
皮脂膜を全て除去してしまうと、肌が突っ張ってしまい、また、アルカリ中和能自体も時間がかかってしまい、その肌にすぐに乳液やクリームなどの油性成分を塗って蓋をしてしまうと、本来自身で作られている皮脂膜が皮脂が出なくなり、いつまでたっても乳液やクリームに依存しないといけなくなる肌質になってしまうでしょう。
 当室では、お客様全員に強酸性水(ph2.4)をお渡ししています。洗顔後早く弱酸性の肌に戻ってもらうことと、お肌の殺菌、除菌を行っていただくためです。お使いいただく順序としては
洗顔→強酸性水→美容液の順番で、夜の場合はなるべく美容液も薄く使っていただき、できるだけご自身の皮脂を出してもらい、しっかりと皮脂膜の形成を自然にできるようにしていただいています。
 そうすることにより、スキンケアで乳液やクリームの使用がほぼ必要なくなるお客様が増えてきました。

 次回は「保湿化粧水と収れん化粧水」

スキンケア基礎知識Vol-6 「正しい洗顔方法」

スキンケア基礎知識 Vol-6 正しい洗顔方法

 (以下引用)

 正しい洗顔で肌を清潔にすることが、スキンケアの基本です。一般的な固形タイプの石けんで正しい洗顔方法は以下の通りです。商品説明書がある場合は、それに従いましょう。
1、手のひらでよく泡立てること
 水かぬるま湯を少しずつ数回に分けて加え、その度に空気を巻き込むようにしてたっぷり泡立てます。
2、泡で包むように洗うのがコツ
 たっぷりの泡でまずTゾーンをしっかり丁寧に、頬は軽くなでる程度に洗います。ただし、もともと泡立たない洗顔料もあるので、商品説明で確認してください。
 ナイロンタオルなどを使用して肌をこすりすぎると肌にダメージを与えるので注意が必要です。
3、すすぎはしっかり
 ぬるま湯で生え際やあごの下まで、すすぎ残しのないようにしっかりすすぎます。
4、肌をこすらずに拭くこと
 清潔なタオルで、肌の上から軽く押さえるように拭き取ります。
5、洗顔後はすぐに保湿ケア
 化粧水や乳液、クリームですばやく手入れをして肌を守ります。

 (引用終り)

 5、の「化粧水や乳液、クリームですばやく手入れ」に関しては洗顔後にいきなり、油性成分が含まれている乳液やクリームは使用しない方が良いと思っています。なぜならば、保湿して油性成分で肌に蓋をしてしまうと、自身がもっている皮脂が出なくなる可能性があるからです。たとえ使うにしても脂性肌の方は意味がないし、Tゾーンのみが脂性の混合肌の方はTゾーンに乳液やクリームを塗らなくても皮脂という天然のクリームが出ているのです。やみくもにつければ良いというものではないと思います。

 次回は「弱酸性の洗顔料の安全性」について

スキンケア基礎知識Vol-5 スキンケア化粧品の原料

スキンケア基礎知識 Vol-5「スキンケア化粧品に使われる原料」

 スキンケア化粧品にどんな原料が使われているか転載します。

 (以下引用)

 化粧品原料を大きく分けると、化粧品ベースを構成するのに必要な基材原料と、美容効果が期待される薬剤や、品質保持のための原料からなります。
 基材となる原料には、精製水や保湿剤などの水性原料、油脂のような油性原料、乳化などの働きをする界面活性剤、皮膚形成や増粘の機能を持つ高分子化合物などがあります。
 これらのほかには、ph調整剤、防腐剤、酸化防止剤、キレート剤、色素、香料、そして薬剤として細胞賦活剤、美白剤、消炎剤、収れん剤、紫外線防止剤などが用いられます。 
 現在、実に多種多様な原料が使用されていますが、この背景には、バイオテクノロジーの導入による有効成分の発掘・抽出や、複合技術から生まれた新素材の登場といったことがあります。
 
(引用終り)

 以上のような原料で構成されている訳ですが、各スキンケア化粧品に分けてみると
化粧水・・・水(精製水)約90~95%、残りの成分が保湿剤・収れん剤(アルコール)・薬剤・防腐剤など
美容液・・・水約80~85%、残りの成分が薬剤・保湿剤・収れん剤・防腐剤など
乳液やクリーム・・・水約35%、油性成分約35%、界面活性剤約20%、残りの成分が保湿剤・収れん剤・防腐剤など
 つまり、水分・油分・界面活性剤がメインの原料での調整で各化粧品が決まっています。みなさんが行っているスキンケアの常識として、洗顔後に化粧水→美容液→乳液→クリームという順番でケアされているのは、果たして合っているのでしょうか?

 次回は、「正しい洗顔方法」について

スキンケア基礎知識Vol-4 化粧品の浸透

スキンケア基礎知識 Vol-4化粧品の浸透について

 化粧品の成分が皮膚内部まで浸透するかについて、日本コスメティック協会の見解を転載します。

 (以下引用)

 化粧品の広告に”肌によく浸透する””高浸透成分配合”等の表現をよく見かけますが、必ず「浸透は角層に限られる」と言った文言が付記されています。
 ”肌に浸透する”という表現は肌の奥深くで何か良い効果が期待できる響を感じるのですが、化粧品は薬機法で浸透する範囲は角(質)層までと解釈され、その効果も角層までに限定されています。「化粧品等の適正広告ガイドライン」には、化粧品の広告において角(質)層や毛髪部分へ化粧品成分が浸透する表現を行う場合は、浸透する部位が「角層」や「毛髪」の範囲内であることを併記するように指導されています。
 では、本当に角層より内側の基底層やさらには真皮まで浸透していないのでしょうか。
 海外では化粧品による表皮基底層までの効果が一般的です。また、日本で承認されている、日焼けによるシミそばかすを防ぐ化粧品(美白効果)も表皮の最下層(基底層)のメラノサイトに対する作用であり、角層での作用だけでは説明できないのです。
 さらにリポソームやナノ技術も角層より深い部位への吸収を期待したものであり、製剤の技術、成分の作用点の実際から日本においても化粧品について浸透、吸収に関する表現も含め見直しの時期に来ているのかもしれません。一方で浸透をイメージだけで謳っている製品の存在も否定できません。配合されている成分やその特性を知り自身の嗜好にあった化粧品を選ぶことが大切です。

(引用終り)

 ヒアルロン酸一つとって見ても、ヒアルロン酸Na、加水分解ヒアルロン酸、吸収型ヒアルロン酸というように何種類もあり、ヒアルロン酸Naの分子量は約120万ナノメートル、加水分解の場合は約5000ナノメートルと、同じヒアルロン酸でも、240倍の差があります。イオン導入などに使用されているビタミンC誘導体は、分子が大きい通常のビタミンCを加水分解して500ナノメートル程度にして導入しやすいように作られています。一般的には1000ナノメートルまでの分子であると角質よりも奥に浸透するともいわれています。
 化粧品選び選びについては、特に機能成分は項目をチェックして購入した方が良いですね。

 次回は「スキンケア化粧品に使われる原料」について

 

スキンケア基礎知識Vol-3 化粧品の効能の範囲・広告

 Vol-3 スキンケア化粧品の効能の範囲と適正広告

 (以下引用)

 化粧品の効能の範囲は薬機法で規定されていて、この範囲を逸脱して誇大な広告をしてはいけません。
 化粧品で、肌荒れを「改善する」、ニキビを「治す」、シワ・タルミを「とる」、シミ・そばかすを「消す」といった表現は薬機法違反になります。
 薬機法により効能範囲の表現が制限されていますから、ある意味では表現がみな似たようなものになっているわけです。医薬部外品では、特定の目的に対して効能・効果が認められている有効成分が一定の濃度配合されているので、明確に効能を表現することが可能です。
 例えば、「ホワイトニング」という言葉は、薬機法で定められた美白有効成分が配合された医薬部外品にしか使えません。化粧品には使えないので、肌色を明るくするという意味の「ブライトニング」という言葉をベースメイクアップ化粧品などに使用しています。
 ちなみに、薬用化粧品は薬用と表示されていますが、あくまで防止を目的とするもので、治療を目的とするもので、治療を目的とする医薬品ではなく、医薬部外品になります。
 
(引用終り)

 化粧品のCMや広告をよく見かけますが、具体的な効能を謳えないのは、そういう事情からなのがよく理解できると思います。そういう意味で大手のCMなどは、綺麗な女優さんを採用して言葉なんかも、「今までにない」とか、「高浸透・低分子」とか書いたとしても「※角質までとします。」と注意書きをしなければ薬機法の規定を逸脱してしまうのです。

 次回は「化粧品の浸透」について書いてみます。

 
 

スキンケア基礎知識Vol-2 化粧品の全成分表示

Vol-2 化粧品の全成分表示について

(以下引用)

 「全成分表示」とは、化粧品に配合されている全ての成分の名称を表示することです。全ての配合成分名は商品の容器や外箱に、配合量の多い順に表示されます。一定配合量以下の成分については順不同で表示します。
 化粧品を製造したり、販売したりするためには、化粧品や医薬品の憲法ともいえる薬機法を守らなければなりません。情報公開の一環として2001年、化粧品に全成分表示することが義務づけられました。
(中略)化粧品の中に配合されているすべての成分がわかりますので、成分についての知識があると自分の肌質に合う成分、効果的な成分をチェックでき、商品を選ぶときの参考になります。
 成分名は配合量の多い順に記載されますが、配合量が1%以下の成分は順不同です。香料・着色料は最後にまとめて表示されます。
 化粧品でアレルギーを起こす恐れのある人は、アレルギーの原因となる成分がわかれば、その成分が配合されていない化粧品を選ぶことができます。

(引用終わり)

 化粧品は、容器か外箱どちらかに全成分が表示されています。みなさんの手元や近くの化粧品がありましたら見てみてはいかがでしょうか。化粧水・美容液・乳液・シャンプーなどであれば、まず第一に「水」と表示してあるはずです。その次には多分、グリセリンやBGといった保湿剤の類が表示されているでしょう。
 配合量が1%以下の成分を除き配合量の多い順に表示されているということは、前回の「間違いだらけの化粧品選び」で説明した通り、スキンケア関連の化粧品はいかにも「水」と「保湿剤」がほとんどで構成されているかがおわかりになると思います。一般的に化粧水の「水」の含有量は90~95%といわれています。
 ほとんどが「水」の化粧水を消費者はそれなりの金額で買い続けていることになります。それでも、きちんと水分補給や保湿に役立っていればよいのですが・・・

次回はスキンケア化粧品の効能の範囲と適正広告について

スキンケア基礎知識Vol-1

化粧品業界は色んな情報が入り乱れて、本当のところはどうなのか?法律的に整備されているのか?医療との隅分けはどうなっているのか?など不透明な部分がかなりあります。小職が取得したスキンケアマイスターの教本を基にスキンケアの基礎知識について連載させていただくことにします。

 まず今回は、化粧品の定義について

(以下引用)
 薬機法(旧薬事法)では、化粧品とは「人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なものをいう」(第二条第3項)と定義されています。
 すなわち化粧品は、人体を清潔に保ち保護するという衛生的な目的と、見た目を変えるという美容的な目的を持っています。
 一方で医薬部外品は、穏やかながら人体に何らかの薬理作用を与えるという目的があります。そのため医薬部外品は、薬効を目的とした成分が配合されているので、製造販売には厚生労働省の製品ごとの承認が必要になります。
 薬事法は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」と改正され、平成26年11月25日施行された。
(引用終り)

 以上のようなことから、化粧品として効果効能を説明、記載する場合は、治療目的の医薬品のような表現は不可能で、例えば、「肌を整える」、「肌のキメを整える」、「肌をひきしめる」、「皮膚の乾燥を防ぐ」、「肌にはりを与える」、「肌にツヤを与える」等というような抽象的な表現しかできません。
 医薬部外品(薬用)に関しても、例えば「にきびを防ぐ」、「脂性肌用」、「日焼けによるしみ・そばかすを防ぐ」等、薬用効果が謳えるようなものではなく、どちらかというと予防効果のような表現になっています。
 広告の表現までも細かく規制されていて
1.虚偽または誇大な広告
2.効果・効能、安全性を医師その他の者が保証したと誤解される恐れがある広告
などが禁止されています。

 ネットやTVなどで化粧品の広告やCMをよく見かけますが、注意深く見たり、聞いたりしてみますと本当に直接の効果謳わず、「今までにない」とか「これで充分」とかの効果の想像を掻き立てるのが多いですね。

次回は、化粧品の全成分表示について

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